大好きな須賀敦子さんのエッセイです。イタリアに住んでいた頃、心の片隅にひっかかっていた街の風景、懐かしい人への想い、家族への愛情あふれる文章などが静かにしみ込む一冊です。単なる紀行文とは違ったステレオタイプの街の紹介とは全く違った角度からイタリアが見えてきます。何度も旅を味わっていてありきたりな紀行文には飽き飽きという方にもおすすめです。